Web制作屋は境界線上の仕事であり、それゆえ仕事的にも先鋭的になっているのかもしれないと感じた
ここで、Web制作屋っていうのは、狭義的な意味でワタシみたいな・・・・「まぁ、200ページくらいの企業サイトだったら、3人くらいでCMS付けて企画立案から作っちゃいますよ」的な感じのコトを想定しています。大規模サイトとかは想定していません。
他業種における、Web制作屋的な仕事
Web制作屋って「何でも屋」的なイメージが強い。それは、結局いわゆる「ホームページ」が基本的に机上だけでできる仕事であり、人員をさほど掛ける必要がないから、必然的に自分でなんでもやって・・・という感じになるんだろう。
自分の例で言うと、
制作業で、ここまで一人でやっちゃうのって、Web制作業以外にあんまりないんじゃないかなー?わからんけど。
前に、会社案内のパンフレットを作った時は自分+デザイナで全部やったかな。
ゲーム業界におけるスクリプタ
なんで、そんなことを思ったかというと、
アプリ実装を担当するプログラマはいつまで必要か - minahitoの鯉日記(のコメント欄)
において、
海外の場合はレベルデザイナがスクリプトを書ける(=プログラムができる)のですが、 "日本はプログラムを書くのはプログラマ" という認識が強いので、汎用スクリプトが入ってきて以来、「スクリプトのレイヤはゲームデザイナの能力の仕事ではないが、プログラマ課が関わる仕事でもない」という感じになって半ば空白地帯になっちゃってるんです。
まー、要するにゲーム業界においては「PythonとかSchemeくらいのスクリプトはプログラマがわざわざ書くほどの仕事じゃないから」っていうことなんでしょうね。なんていうか、いわゆるWebプログラマがあっちの業界では「そんなんプログラムのうちに入るかい」っていう感じ?
それは納得できて、一応ワタシは対外的には「プログラムやってます」ってことになってるけど、自分のことをプログラマだと思ったことは一度もなくて*1、じゃあ、自分の価値がどこにあるかっていうと、「Webでの表現において、顧客がやりたいと思ったことを最短距離で実現できる引き出しがある」ってことだと認識してる。
そのための強力な引き出しの一つがPHPであり、JavaScriptであって。使わなきゃそれにこしたことは無いレベル。
引き出しは多い方がいいから、HTMLはもちろん、FlashやCSSも覚えるし、引き出しにあるものは顧客にプレゼンできないと意味無いからプレゼンの方法も考える。
ま、id:minahito_carpが言うには
「スクリプトは制作・企画・デザイナのレベルで使ってほしいんだけど、日本のゲーム業界はそういう風潮にならなくてどーしよ」
な状態みたい。
スクリプト言語は、習得も早いし、コンパイル不要だから、そのレベルの役職の人が使って作業を効率化させてほしいのに、嫌がるってことなんですね。そりゃ、嫌でしょうね。(笑)
Web業界→ゲーム業界へのTransit
そこで、id:minahito_carpが考えているのが、「Web業界からの人取り」のようだ。
最初聞いた時は、「なんだそりゃ、Webの人材なんてゲーム業界では半端すぎて使いモンになんかならんよ」とか思ってたんだけど、逆にその「中途半端具合」が欲しいのかもと思った。
日本のゲーム業界(だけじゃないと思うけど)における、自分の違う領域への興味と実践する具合においての抵抗感・心の壁は相当に大きいと思う。そこにいくと、Web業界の「あー、それやってみよう」というライトな腰の移り具合っていうのは魅力的に見えるんじゃないかな。ブログ見てても、「この人、こんな絵を書けるのにPHPもどんどんやっちゃうの?」とかいっぱいいるよね。
ちなみに、私が今まで一番腰を抜かしたのはCubixさんで、この人は絵も描けてアイコン配布しているし、CSS/HTMLはもちろん、PHPも自分でスクリプトを配布するくらいだったりして、JavaScriptの基本も知っている。Flashも使える。そして、Shadeも使う・・・・。しかも、それが20代の女性・・・だったりするからその手間にケーキ焼いちゃったりしてるなんて。
複合領域における、手の出し具合の軽い人たちがあつまっているのは今間違いなくWeb業界だと思う。id:minahito_carpの目の付けどころは鋭い。
ただ、ただね・・・・。
そんなことできる人は、やっぱりWeb業界でもあんまりいないっすよ。(苦笑)
*1:それは単にid:minahito_carpを見て以来、自分レベルでプログラマを名乗るのが恥ずかしくなってしまったということもある