ここね。
人は、「自分がこれだけの価値がある」と認めたものより低い価格なら、そして購入に掛かるコストが低いなら買う。
この「新ブラックジャックによろしく」の1巻を読んで、「次も読みたい!」と欲に駆られた場合、2巻の80円は安い。
このマンガはそれだけの「価値がある」。支払いはクレジットカードで簡単。すぐ読める。まるでiTunes Music Store。聞きたい音楽がすぐ聞ける。読みたいマンガがすぐ買える。
あっという間に、7巻まで買った。
しかし、これが無名のペーぺーがやって金になるか。
なる。佐藤秀峰の場合は、自分でシステム(とそれを応援してくれる声)を作ったから、佐藤秀峰のようなビッグネームじゃないとできなかったが、これがどこぞの提供してくれるシステムでも、「価値があって、次が読みたい!」と思わせるマンガを書けばオンラインだろうが紙だろうが差が無いことが自分には分かった。
いちど、「あ、音楽ってiTunesでもいいじゃん」って思ったら、CDを買わなくなったのと同様に、「あ、マンガってWebでもいいじゃん」って思ったら、紙を買わなくなるんじゃないか?
それを恐れるのは、既存の雑誌出版社だけ。
ほぼ、読み捨てる消費し続けるマンガの時代に、「Webでもいいじゃん」と誰かが言った。佐藤秀峰が言った。
僕もそう思った。