いい加減ちゃんと使ってみないとと思ったら、JavaScriptで色々と負荷情報を付けたりトリガーも自由自在なので、こりゃすごいぞと思ったので、ちょいちょいとまとめてみる。
今回読んだ本はこちら
新版 プロが教える Googleアナリティクス 実践テクニック ユニバーサルアナリティクス対応
- 作者: 大倉裕治,於保真一朗
- 出版社/メーカー: ソーテック社
- 発売日: 2015/05/30
- メディア: 単行本
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書店でパラパラっとみて最近発行*1してたのと、それなりにアナリティクスを使った全体のサイト改善の流れをおしえてくれてそうだったので購入。
ちなみに、こちらで経験を積んだ場合、できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240 ユニバーサルアナリティクス&Googleタグマネージャ対応で具体的なメソッドを知るのが良いかと思う。
まとめ
自分用メモ。
Part1.Part2.
単にやみくもにデータを見てフンフン・・・ではいけないということで。この辺りは普通にWeb担当やってればわかることかと。
Part3.
アナリティクスの構造について。アカウントとプロパティとビューの三階層。
ちなみに、ビューって作った時からデータの蓄積を貯めるようで、作ってすぐは昔作って埋め込んだアカウントでもデータ見られないのね。新規ビューでできるのは、元データのフィルタリングで、これに失敗すると全然データが集まらなかったりするので注意。
最初、何の役に立つんだろう?って思ったけど、ディレクトリごとにデータを部署ごとに非公開とかにしたい場合には役に立つかもしれない。
基本的な用語
これは重要。これがわからないと意味が無くなる。
用語 | 説明 |
---|---|
ユーザー数 | Cookieで判定。2年以上間が空くと新規ユーザーとなる。 |
セッション数 | Cookieで判定。30分空くと新規セッションになる。 びっくりしたのが、日付が変わった時点でセッションが切り替わるってこと。それでビュー設定時にタイムゾーンを設定するのね。 |
ページビュー数 | バックボタンでもカウントされる。JavaScriptで送ってるから仕方ない |
ページ/セッション | 1セッションあたり、何ページ閲覧したか。結構重要だと思う |
直帰率 | セッションが1ページのみで終了した割合 |
離脱率 | そのページにおいて、他のページやイベントを起こさずに終了した割合 |
新規セッション率 | 全体のセッション数の中で初めてセッションが作られた割合。 セッションはいつも新規やんけ!!と思うが、この名称。リピータが多かったりするとこの割合は低い |
平均セッション時間 | セッションの時間なのだけど、離脱ページ*2の閲覧時間はセッション時間に入らない。つまり直帰したページは0秒となってしまう・・・のでこれよりプラスアルファの時間が実際のセッション時間であると見積もられる |
指標とディメンジョン
あと、レポートを表示する際には「指標」と「ディメンジョン」というパラメータがある。 指標は、ページビューだったりセッション数だったり、獲得総額だったりと目標とする数字である。ディメンジョンとは、指標を出したい単位である。ページURLとか1時・2時・3時だったりの時刻とか、男女性別とか。
指標はグラフを重ね併せて表示させることで推移や比較が一目でわかるし、ディメンジョンは切り替えたりセカンドディメンジョンを指定することでクロス集計が可能になる。 この指標で、最終的にこの値を獲得できればいいっていうのを設定してそれに向かってサイト改善を行っていく作業が実作業である。この時の「この指標」をKPIという。間違った指標をKPIとして採用してしまうと「何をやってたんだ、おれは・・・」となってしまうので要注意。
Part4.
個人的にはこの節からが本番。
- URLを整形して/index.htmlとかのディレクトリインデックスやQueryStringを無いものとして除去してURLとする方法
- location.hrefを使わないで明示的に ga('send', {'hitType': 'pageview', page:'page':'index.html','title':'-'})とする擬似化法
- ビューでフィルタに正規表現を付ける方法。ただしこの場合、リアルタイムレポートでチェックしないとビューに全くデータが入らなくなったりするので注意。
- ga('require', 'linker')でドメイン跨ぎのアナリティクス
- その場合、ホスト名もページ名に入れないとわからないのでそれを実現する方法
- コンバージョン計測において通過チェックポイントを指定する方法。更に、それを値化してポイント指標にする方法。
- eコマーストラッキングで、カテゴリーやブランド名、表示タイミングのEvent発生、決済プロセスの何ステップで脱落するかなども計測する方法。
- AdWords広告との連携。これをすると、AdWordsを出した際、流入口としてAdWordsの広告名が表示される。
- utm_***** をGETパラメータにしてランディグページに付けることで、広告キャンペーンやキーワードなどが分類され計測される方法
- サイト内検索の検索キーワードを使う方法。Googleサイトサーチ使ってればそちらでわかるけど、それ以外の独自の検索キーワードを使っているとわからないので。
- アンカーリンクのクリック数、PDFダウンロードの計測など、クリック自体をカウントする方法
- ディメンジョンとしてカスタムディメンジョンが取れる。たとえば、会員制サイトだとユーザーIDをディメンジョンデータとしてga('set', 'dimension1', '1')みたいにして送ってやればレポートでユーザーIDをディメンジョンとして使える。(アナリティクス側での定義も必要)
- ga('require', 'linkid', 'linkid.js')を使うことで、ページ内でどこがクリックされたかを測れる。ただし、実際にやってみるとChrome拡張が必要でどうもAnalytics内では表示できなかった。まぁいいけど。
- ソーシャルプラグイン計測。「いいね」を押した数がわかる。数自体や数の時刻的推移はソーシャルプラグインでわかるけど、いつどんなセグメントのユーザーが良いねしたかをしるにはアナリティクスが必要。
- AdWords向けの機能をONにすることで、ユーザーの属性を取得することができる。これは、うーん、プライバシーポリシー的にどうなんだろう???っていう機能だけど「広告媒体側である」という名目をAdSenseを通して与えることにより、Googleアカウントに基づくユーザー属性を取っちゃってもいいよねっていう話。サイトのプライバシーポリシーをチェックする必要はあります。あと、AdSense出してないのにこれができるかは不明*3。
Part5.
サイト分析の実際について。Part1/2でやったことを実際に例を取ってやってみましょうっていうことで。
分析の流れ
- 大きいところから分析する。サイトの枝葉を見るのではなく、全体の流れをつかんでから個々の枝葉の最適化を行いましょうということ。
- ユーザーの「流入」→「回遊」→「コンバージョン(成約)」の各行動様式でどこで 漏れ が発生しているのかを見極める。ファネルでとらえるとかそれっぽい言葉を使われるのが萎えるが、要はどこで離脱したかを見極めそこをなるべくコンバージョンまで持っていきましょう的なことである。
- セグメント分けする。ユーザーを「新規ユーザー」「リピートしてきたユーザー」「この広告から来たユーザー」みたいにセグメント分けして各セグメントごとにグラフを出せる。
ほんで、例示を挙げて「このデータケースだったら、こういう仮定が成り立つよね?」みたいなのを2つ。 + 流入口の分析 + サイト内回遊(コンバージョンも回遊のケツってだけでこれだわな) について。
Part6. (ユーザーカテゴリのレポートの見方)
サマリ
基本のレポートで、デフォルト表示されるもの。
行動
リピートの回数や、セッション時間、新規ユーザー割合などが出るので、セグメント分けすると良い感じに分析できる。セッションレベルでのアクセス指標になっている。
リピートの回数や間隔>セッションの間隔 で表示する「セッションの間隔」は0になっているのは「新規ユーザー」「1日で2回セッションを立てたユーザー」が入り混じったセッションになっている。
これを見ると、「30分以上のセッションを使ってくれるユーザーが全体の80%のページビューを稼ぐ」とかの分析ができる。
ユーザーフロー
ユーザーの回遊状況を確認。入口を5つまでのディメンジョンでフィルタできる。ここは、ページ単位での回遊状況がわかるのみで、ECなんかのパラメータは付加してこない。逆に言うと、「このカテゴリからこのカテゴリへの回遊」を知りたい場合は、カテゴリを/category/foo みたいにパス化してやらないといけない*4。ただし、逆にノードを選択してグルーピング定義をしてやると同じパスでも更に分析できたりする。
あくまでトランジョンは1~3くらいのステップで見てやるのが良いと思う。それ以上だと枝分かれが増えすぎて指標があいまいになるだろう。
コホート分析
サイトの定着率を示す。何日間で全く戻ってこなくなるかというのをパッとわかりやすく表示。 どういった行動パターンを取るユーザーが結局自分のサイトにとって美味しいお客さんなのかを知るには良いのか。
ベンチマーク
自分のデータをGoogleに提供する代わりに、類似の業種・地域と自分のデータを比較することができる。
Part7. (集客カテゴリのレポートの見方)
集客
サマリ
流入口として「Organic(検索)」「Direct(ブックマークなど)」「Social(SNS)」「Referral(リンク)」などどの経路かがわかる。広告も出るのかな?
チャネル
流入口の詳細を確認できる。検索だったらキーワードごととか、Referralだったらどのサイトかとか。
参照元/メディア
参照元サイトとそのメディア。メディアっていうのアh、上記のOrganic/Referralなど。
参照サイト
リンク元一覧を知りたいときはこっち。
キャンペーン
検索広告キーワード
utm_*********で設定したやつが出る。検索広告キーワードは、utm_termの設定に従う。AdWordsなら連携してキーワード広告がそのまま出るので便利。
オーガニック検索
Yahoo!のみ。現在Googleからのは出ない。おそらく将来も出ない。これは、先日調べたとおり
Part8. (行動カテゴリのレポートと、サイトの改善方法を探るやり方)
「行動フロー」の見方
フロー図で見られるのは、ユーザーフローと同じだがコンテンツを絞って見ることができる。ユーザーフロートほぼ同じだが、コンテンツ グループ/自動分類されたページ/イベント/ページとイベント毎にフローを見ることができる。ちょっと設定が面倒だけど、コンテンツグループを作ってやるとおおまかな流れを追いやすい。
サイト速度
「ページ速度」レポートでページを表示する早さについて計測ができる。ディメンジョンを変更することで、国地域ごとや遅いページの割合なども分かる。
速度の提案
JavaScriptやCSSなども解析して、Minifyした方がいいよとか提案してくれる。
ページビュー以外の行動について
ページをLoadする以外の行動を計る方法。 + サイト内検索の文字を集める(P.87を参照してセッティング)。これによって、セグメントが「検索を伴うセッション」「再検索のイベント」などが利用できる。検索自体の様々なデータも分析できる。 + イベントの場合、「カテゴリ」>「アクション」>「ラベル」と階層構造になっているので、Event設定時にはこれを意識して定義させる。・・・といっても、階層化されてないとログされないという意味ではなく、解析時にドリルダウンしたりディメンジョンとして使えるということだけで、それにとらわれない定義も可能である。 + イベントフロー:これも、先ほどのカテゴリ・アクション・ラベルの階層を意識したフローを分析に使うことができる。
ページ最適化のための機能
ウェブテスト
簡単にABテストができる・・・・ということなのだけど、結構乱暴な印象。まぁ、そういうもんだろうけど。 原理的には、オリジナルに対してテストページを用意しておき、一定割合でオリジナルページからテストページへJavaScriptでリダイレクトを掛ける。その後、テストページを経由したセッションみたいなフィルタリングを行いレポートを比較する。
タグマネージャを使用してAnalyticsタグを埋め込んだ場合、テスト設定中にエラーが出ることがあるが、気にしなくていいそうだ。
ページ解析
最近はやりのヒートマップっぽいことまではしてくれないみたいだが、どこが何クリックされたというのは出るみたい。
設定方法は前述のとおりだが、結果レポートを見る際はChrome拡張を使った方が良いと思う。