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tohokuaikiのチラシの裏

技術的ネタとか。

Confluenceのプラグイン開発を承ります。ご連絡はこちらのホームページからお願いいたします。

Open Sourceの幻想

まるで、われわれが経済バブルに対して持っている幻想のようなものだ。

  • バブルは、その時は気付かないがあとになってみて「あぁ、バブルだったんだ」と思うものだ
  • バブルは、プロの投資家が扱うもので個人投資家は決して乗ってはいけない

などなど。しかし、ものごとは幻想があるが故に大きくなる。・・・そしてバブルになってしぼむ。

Nessus

もう3年前の話だけど、Nessusというオープンソース脆弱性スキャナがGPLを辞めたのはそんなところもあったのか。
GPLライセンスを放棄するNessus 3.0 | SourceForge.JP Magazine

昨日、Nessusディスカッションリストに投稿された「パッチの著作権保持者全員から知的財産の再ライセンスの許可を得たのですか?」という質問に対して、Deraisonはシンプルに「そうです」と答えている。

... zip ...

オープンソースがNessusプロジェクトではうまくいかなかったことにテーマを広げると、Deraisonはこう答えた。

その件ですが、そう、結局のところ、このエンジンになんらかの関わりを持ち、改良した人間は、ほぼ私たち2人だけだったんです。ですからコミュニティが存在しないわけで、誰もコードには触らない、そんな状況の一方で、オープンソースだからNessusを使えない(人がいます)。そういった人たちはネットワークでNessusを使えません。そんなわけで、やめた方がいいだろうと決断したのです。

もちろん、それに対する反論はあるだろう。「私も自分もパッチを送った」「Rejectされた提案もあった」などなど・・・・・。それは当然で、だけどそれは外部から見る分にはなかなか分かりにくいし、何が正当なのかわからない。それぞれに正義はあるんだろう。

反論に対する反論だってあるみたいだし。

しかし、Nessus創始者RenaudのMLでの発言はなにか切なさを感じる。

On Oct 5, 2005, at 13:28, Paul Mraz wrote:
That would be awful -- then tenable might not be able to PROFIT off the hard work of the community that has worked FREELY to make the Internet a more secure place. We should have seen this coming with the registered feed crap.

    • それはひどい。Tenable社は我々コミュニティがインターネットを安全にするために成し遂げてきたことをゼロにするなんてことをするべきではない。我々が登録したフィードが使われない次のNessusを見ることになるんだろうか。

Could you kindly point me to improvements that the community has done to the Nessus engine to improve its scanning ability ? I'm not talking about one-liners which fix a compilation warning in gcc, but a real improvement that the community has provided and which resulted in a better scanner.

    • もしよければ、このコミュニティがNessusのエンジンに対して改良をしてきた点を挙げてもらえないだろうか。私はコンパイル時にgccが吐くWarningをFixするような数行のパッチについてどうこう話しているのではないです。このコミュニティが与えてくれた、本質的な改善--よりよいスキャニングのために結果の出た改善は何ですか?

FFFTP

曽田さんが作ったFTPクライアントで、日本のWindowsではデファクトスタンダードな位置を占めてると思うFFFTP

これもいつ頃からかオープンソースになっている。ライセンスは修正BSD


だけど、現在様々な要因でストレス性障害を持っている曽田さんのブログを読むと切ない感じになってしまうのはなぜだろう。たとえば、FFFTP10年目の記事
10年目 Sotaの雑記/ウェブリブログ
に付けられているコメント。

私も2000年に職場で使って以来、愛用してます。
当時も今も、一番使い易いと思うNo.1 FTPだと思ってます。

今回、XPからVistaマシンに変えたのですが、FFFTPVista対応になっていて嬉しかったです。
時代の流れと共にFTPを使う人も減るのかもしれませんが、これからも残して頂ければ嬉しく思います。

そうじょう
2007/10/15 23:03

私の会社でもFFFTPは必須のソフトです。
開発して頂いた曽田さんに感謝しています。
機能強化も楽しみに待ってます。

ゆう
2007/10/17 22:20

まぁ、

先日メールを差し上げたのですが、ご覧頂けたのかどうか分からないので
こちらにも書かせて頂きます。

FFFTPについての要望なのですが、先のバージョンアップでホスト側のファイルを
子フォルダへ移動可能になりましたが、親フォルダへの移動も実装して頂けないでしょうか?

もしお時間がありましたらご検討の程、宜しくお願い致します。

exp
2007/10/19 02:19

こんなのは論外だが、id:minahito_carpに言わせれば「アリアリアリアリアリーヴェデルチ!」って頻度なんだろう。

私だったらブチギレもんなんだけど、曽田さんの返信が素晴らしい。

メールへの返事はあまり書けていないのですが、一通り目を通してはいます。以前は、全部のメールに返事を出そうと頑張っていました。それこそ、会社から帰って食事をして、風呂に入ったあと寝るまでのあいだ、ひたすらメールへの返事を書くような生活でした。返事を書き終わるのが、深夜になることもしばしばでした。自分でも気が付かないうちに、かなり重荷になっていたんだと思います。ある日を境に、FFFTPのコードも触りたくなくなって、メールへの返事も書きたくなくなってしまいました。思えばこの頃から鬱が始まっていたのかもしれません。今は、できる範囲でメールへの返事を書いています。返事が書けないことも多いですが、ご容赦ください。

もう、何を言えばいいかわからん。


そして、そこについている平田豊*1さんのトラックバック記事(元記事はすでに削除されている)

趣味の開発はマイペースでやるべき

FFFTP作者の10年目の記事とコメントを読んでいて思ったのは、病気になりながらもフリーソフトの開発を続ける必要性はどこにもない、ということです。 ユーザからお金を取っているわけでもないので、開発者は自分が欲しいと思う機能を実装していけばよく、すべてのユーザの要 ...続きを見る

FFFTPとは全然関係が無いのかもしれないし、無いのだろうけど。この前述のコメントを見るにつけせつなくなるのはなんなんだろう。

正直なところ、「頑張ってください」「ありがとうございます」というユーザーの声って、「だから?」程度の空しい響きにしかならないんじゃないだろうか。なぜって、それは「頑張って(これからも機能を充実させて)ください」「ありがとうございます。(これからもありがとうございます)。」って聞こえるだろうから。

...............

FFFTPやNessusみたいな大規模・普及度の高いものでも結局は個人が支えているという現実。

それを知らずに、オープンソースの幻想を抱き「あの機能がほしい」「これはどうやるの?」と注文をするユーザー。

結局は、中の人になってみるまではわからないということか。

しかしそりゃ、ヤマザキパンだって同じ理屈だよな。

ただ、ヤマザキパンは利益を上げてもそれが目的なんだから何も言われないが、オープンソースは利益を上げるというと途端に叩かれる。霞を食えというのか。映画を見るなというのか、ゲームをするなというのか、ドライブに行くなというのか。

*1:平田さんもTeratermをはじめ様々なソフトを出している